症状
いぼ(尋常性疣贅)は、皮膚の表面にできる1~数個の小さな「できもの」です。見た目は丸みがあり、表面がざらざら・ゴツゴツしているのが特徴です。最も多くみられる部位は手指、足裏、膝などですが、ほかの部位にもできることがあります。色は肌色や灰色がかった色、白っぽいこともあり、中央に点状の黒い斑点(毛細血管の血栓)が見える場合もあります。ほとんどのいぼは無痛ですが、足裏など圧迫されやすい場所にできると痛みを伴うことがあります。また、1つだけでなく複数個群がって発生したり、徐々に増えていくことも珍しくありません。いぼは初めは小さくても、数ヶ月から数年かけて大きくなる場合もあります。
原因
いぼの主な原因は「ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)」というウイルスです。このウイルスは100種類以上の型がありますが、尋常性疣贅を引き起こすのは主に HPV2型や4型などです。感染経路は、皮膚のごく浅いキズやささくれといった小さな傷口からウイルスが侵入し、皮膚の細胞に感染します。ウイルスは直接接触(いぼを触った手で他の部位に触れるなど)や、公共の場(プールや体育館、更衣室の床、マット、スリッパなど)を介してうつる場合もあります。免疫力が低下していると感染しやすく、小児やアトピー性皮膚炎の方は特に注意が必要です。
治療方法
いぼの治療には次のような方法があります。いぼの大きさや部位、患者さんの年齢や状態によって治療法を選びます。
- 液体窒素療法(凍結療法)
マイナス196℃の液体窒素を患部に当てることで、いぼの組織を壊死させて除去する治療です。綿棒やスプレーを使って患部に直接当て、組織を白く凍らせます。1~2週間おきに数回繰り返す必要があり、治療中や治療後に軽い痛みや水ぶくれができることもあります。 - サリチル酸外用剤
薬局市販のもので治療できることもありますが、皮膚科ではより高濃度のものを用いる場合があります。いぼを柔らかくし、削り取りやすくする薬です。定期的に塗布しつつ、軟化した部分をやすりなどで削ります。 - 電気焼灼・レーザー治療
局所麻酔をしたうえで、いぼの根元を電気で焼き切ったり、レーザーで蒸散させたりします。再発予防のため、根元までしっかりと処理します。やや強い痛みがありますが、短期間で治療できる利点があります。 - 外科的切除
他の治療が無効な場合や大きないぼの場合にはメスで切除を行うこともあります。 - その他(内服薬・免疫療法など)
難治例や再発を繰り返す場合には、飲み薬や免疫を刺激する塗り薬を併用することもあります。
いぼの治療は1回で完治することは少なく、数回~十数回の通院が必要な場合もあります。
また、自己判断でいじったり削ったりすると悪化したり増殖したりすることがあります。
予防・日常生活の注意点
- 他の部位や他人にうつさないように、いぼを触った手はすぐに洗いましょう。
- タオルやスリッパ、靴などの共用は避け、家庭内でも衛生に注意します。
- 傷口は早めに手当てし、皮膚を清潔に保ちましょう。
- 足の裏や指の間は特にウイルスに感染しやすいので、プールや公衆浴場などでは必ず自分のサンダルや履き物を使いましょう。
