症状
乾癬は、主に皮膚に赤い発疹(紅斑)が現れ、その上に銀白色のふけのような鱗屑(りんせつ)が付きます。皮膚が盛り上がって硬くなることもあります。最も多く見られる場所は肘、膝、頭皮、背中ですが、全身に及ぶこともあります。かゆみやヒリヒリ感を伴うことがあります。症状は慢性的に続き、悪化や改善を繰り返す特徴があります。
原因
乾癬は遺伝的素因に加え、精神的ストレス、肥満、糖尿病、高血圧、不規則な生活習慣や季節変動、感染症、薬剤などの環境因子が影響し、免疫システムの異常によって発症します。特に免疫細胞が過剰に活性化され、皮膚細胞の増殖が早くなり、炎症が生じます。遺伝的な関与も強く、家族歴がある場合に発症しやすいとされています。
治療方法
乾癬の治療は症状や範囲によって異なり、以下の方法を用います。単独または組み合わせて行います。
- 外用療法(塗り薬)
ステロイドや活性型ビタミンD3製剤などが用いられ、炎症を抑え皮膚の新陳代謝を整えます。頭皮に対してはシャンプータイプの薬もあります。 - 光線療法(紫外線照射)
皮膚に紫外線を当てることで炎症を抑えます。通院で定期的に行います。 - 内服療法(飲み薬)
免疫を調整する薬や炎症を抑える薬が使用されます。重症例や広範囲の場合に適応されます。 - 生物学的製剤(注射や点滴)
最新の治療法で、免疫の異常を特異的に調整します。重症度が高い場合や他の治療が効果不十分な場合に選択されます。、飲み薬や免疫を刺激する塗り薬を併用することもあります。
治療は長期的に続ける必要があり、患者さんの状態や副作用を見ながら治療法を調整します。