症状
蕁麻疹は、皮膚に突然、赤く盛り上がった発疹(膨疹)や、かゆみを伴うブツブツが現れる病気です。発疹は数分から数時間で消えては再び別の場所に現れることもあり、形や大きさは様々です。発疹だけでなく、熱感や灼熱感を感じることもあります。急性蕁麻疹は6週間以内に改善しますが、慢性蕁麻疹は6週間以上続くことがあります
原因
蕁麻疹の原因は多岐にわたり、アレルギー性のものと非アレルギー性のものに分かれます。どちらも体内の肥満細胞(マスト細胞)からヒスタミンという物質が放出され、皮膚の血管周囲にむくみやかゆみを起こす仕組みは共通しています。要です。
- アレルギー性:食物、薬品、植物など特定のアレルゲンに対する免疫反応によるもの。摂取後15〜30分以内に発症することが多いです。
- 非アレルギー性:物理的刺激(寒冷、温熱、圧迫、摩擦)、運動による発汗、ストレス、疲労、感染症(ウイルス、細菌)など様々な要因が絡みます。
約80%は原因不明の「特発性蕁麻疹」であり、複数の因子が重なって発症することが多いです。
治療方法
治療の基本は抗ヒスタミン薬の内服で、かゆみや発疹を抑えます。急性の場合は原因物質を避けて様子を見ることが多いですが、慢性蕁麻疹や重症の場合は複数の薬剤の組み合わせや免疫調整療法が検討されます。原因が特定できた場合は、それを避けることが重要です。ストレスや疲労を軽減する生活習慣の改善も助けになります
予防・日常生活の注意点
- 原因が特定できれば、それを避けること。
- 体を温めすぎたり冷やしすぎたり、強い摩擦を避ける。
- ストレスや過労を避け、規則正しい生活を心がける。
- かゆみを我慢して掻かないように注意する(掻くと症状悪化の可能性あり)。
- こまめに保湿し、皮膚のバリア機能を保つ。
- 感染症の予防に努める。